あの映画みた?

あの映画みた?

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「スクリーンが待っている」以来、映画が見たくてならない。が、現実の映画館にはいけずにいる。ワクチン早く打ちたいなー。

井上荒野と江國香織が映画について喋りまくっているのがこの本。ただ、井上荒野の本が読みたくて借りてきたのだが、殆ど見たことのない映画について語っていて、ワケワカラン、となるはずが、何故かこの二人が喋っていると見たこともない映画なのに、面白かったりするのが不思議。

例えば「ブエノスアイレス」という映画について語っているところ。

井上「こんなに好きなのに、思いが強すぎて逆にだめになる。だめになるのがわかっているのに、戻らずにはいられない。こういうのは小説で書くのはなかなか難しい。」
江國「わかる!小説で書くのは可能ではあるけれど、理屈っぽくなっちゃうんだよね。」
井上「表情ひとつ、空の色ひとつで説明できるというのは、映画のすばらしいところだよね。」
(引用は「あの映画みた?」井上荒野 江國香織 より)

西川美和は、脚本を書き、映画を作り、それをまた自分自身でノベライゼーションするから、そのあたりの醍醐味をよく知っているんだろうな。井上荒野と江國香織は映画を作らない。だからこそ、映画にのめり込むんだろう、とこのあたりから伝わってきて、そこが面白い。