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「いわしくん」 菅原たくや 文化出版局
関西在住中に図書館で行われた司書さんによる読み聞かせ講座で紹介された本。あんまり有名じゃないけれど、実は中学生にとても評判がいいんですよ、と聞いて探して来ました。
表紙は、ご機嫌のいい、いわしくんの表情のアップです。このいわしくん、捕まえられてパック詰めにされて焼かれて食べられちゃうんですが、全然悲壮感がない。文章も
ぼくはつかまった。
(中略)パックにつめられ、
ならべられ、
うられた。かわれて、
やかれて、
たべられた。
という内容ですが、絵はあくまで明るい。
そして、実に前向きなエンデイングが待ち受けています。
本当になんでもない絵本ですが、これに惹かれる中学生が大勢いるということに希望を感じます。素敵じゃないか、と思います。
高学年にぜひ読んであげたい。
いや、低学年でも大丈夫だろうけどね、やっぱり奥深さは高学年のほうがわかるでしょう。
読み聞かせても一分半もかかりません。
(引用は 「いわしくん」菅原たくや より)
2013/7/8