99 よしながふみ 講談社
20巻はこちら。うーむ、いつもにも増してしみじみする巻だった。他人ごとじゃないというか。いや、我が家はゲイカップルではないけどさ。歳を重ねた夫婦の在り方として共感する部分が多かった。
シロさんは五十肩に苦しむ。わかるよ、わかる。私も苦しんだもの。そして、五十肩だというと、気の毒がってくれる周囲の人たちが、なぜかちょっと嬉しそうなのも、わかる。なんなんだろうねえ。だとしても、すごくいたわってもらう感じも、同時に分かる。つまり、みんな、年齢を重ねることに、何か温かい受容のようなものがあるってことなんだろうか。
仕事を引退したゲイカップルが軽井沢に移住する話も、ものすごくわかる。我が家も一時期、本気で引退後の軽井沢移住を画策したことがあるもの。でも、結局、車が運転できないと生活が成り立たないということになった。買い物にも役所にも病院にも徒歩と公共交通機関で行ける都会のくらしがいい、というシロさんの意見と同じ結論に達した私たち。そして、そういうくらしが始まって、すごく満足してるしなー。
シロさんは丸くなった。そして、ケンジがそれにほっこりしている。この二人はいい感じに共に老いていくのだなあと思う。ゲイカップルだろうと、男女カップルだろうと、同じだよね。そういう支え合う老後っていいもんだと思う、つくづくそう思う。
レシピも例によって豊富。茄子の好きな私は、茄子の山椒揚げにぴくぴくしちゃう。あんかけ焼きそばも作りたいなー。次の巻も楽しみだわ。
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