きのう何食べた?23

きのう何食べた?23

105 よしながふみ 講談社

22巻はこちら。今回は新刊が出たのに早目に気づけてよかった。近所の大型書店が今月末で閉店してしまうのだが、それに間に合った。コミックス専門フロアもある、とても良い書店だったのに、悲しい。今住んでいるマンションを選ぶ決め手の一つが大型書店が近くにあることだったのに、残念だ。

それはともかく。シロさんも歳を取った。その分、彼も随分と丸くなったなあと思う。この漫画が始まったころと比べると、シロさんやケンジのような人たちへの社会的な視線もかなり変わった。彼らの姿がとても自然に受け入れられるようになったのは良いことだが、さらに社会制度としても認められるようになるべきだと思う。シロさんも社会の変化と共になのか、歳を重ねたからなのか、頑なではなくなった。ケンジに対して素直になった。愛し合う二人が正直に思いを伝えあえるのって、すごくいい。積み重ねた年月が、彼らの関係性を育てた。それを、私たちは巻を重ねながら見せてもらってきた。良い物語を一緒に歩んで来れたような気すらする。

なんて書いちゃうほど、なんか終わりそう感が漂ってしまう。まあ、この年齢になると、終わりを意識せずにはおられないのもよくわかるが。ああ、終わってくれるな。

今回もいろいろおいしそうだった。スペインバスク地方のレストラン話も良かった。果実味の強いスペインのジャム、食べたいな。