123 ハンス・ユルゲン・プレス 岩波少年文庫
「エーミールと探偵たち」同様、
夏の岩波少年文庫フェア2024「ケストナーとドイツの作家たち」応募用の購入本。未読の本も買ってみようと思ったわけだ。
小学校中学年向けの探偵小説。四人の子どもと連れのリスで構成されるグループ「くろて団」が、悪漢を首尾よく突き止めていく物語。物語の進行に伴って細かい描写のイラストが添えられ、その中から手掛かりを探すと、次のページで答えが登場する形式。読者もくろて団のメンバーと一緒に手がかりを見つけたり、推理をしたりできるシステムになっている。
こんなやり方の物語を、昔、学研が出していた「科学と学習」で読んだような気がする。現場のイラストの中に証拠が隠されているので、一生懸命、それを探したような記憶がある。それとも、この物語を読んだのかなあ。ストーリーそのものはそれほど印象に残るようなものではなく、謎を追っていく過程が楽しい、いわばパズルやクイズ形式の本。これをきっかけにシャーロックホームズシリーズや「エーミールと探偵たち」のような本にたどり着く子供がいるといいなあと思う。
本は、ただ読むだけじゃなくて、参加もできるんだ!と読み手の子どもが気付けるような本。読書が苦手だという子どもにそっと手渡してあげるといいかもね。
リンク