ステキな奥さんぬははっ4

ステキな奥さんぬははっ4

76 伊藤理佐 朝日新聞出版

前巻「ステキな奥さんうぷぷっ3」を読んだのが二年前。隔週の新聞連載が一冊にたまるには、これくらい時間がかかるということか。理佐さんは52歳になってるし、夫の吉田戦車は58歳になってるし、あーこちゃんも12歳だ。みんな平等に齢は取るなー。

コロナ禍でどこにも出かけられない中、この家族は仲良く楽しくやっている。ちょっぴり政治批判的なことも書かれていて、今までになかったことだが、モリカケにせよ、アベノマスクにせよ、言わずにはおられない気持ちはよくわかる、わかるよー。

本当は新聞連載中にほぼ全部読んでいたはずなのだが、きれいさっぱり忘れてしまっていて、実に新鮮に読める。ときどき、なんとなく読んだことあるなー的引っかかりがあるにはあるが、まあ、楽しく読めてしまった。加齢って便利。同じ作品で二度楽しめる。

基本的に、自分たちのこと、日常生活だけを描いているのだけれど、わりに抑制的で、とりわけ、お嬢さんのあーこちゃんエピソードははあっさりとだけ描かれていてほっとする。最近、西原理恵子のお嬢さんがプライバシーを暴かれ続けてどんなにつらかったかをカミングアウトしていて、それに胸を突かれてしまった。椎名誠のところの岳君も被害を被ったと強く抗議されたらしいし、子どもの話はある程度抑えたほうがいいんだなあ、とつくづく思う。私もかつてはブログに子供たちの話を楽しく書いていたが、もうやめよう。自分のことにしよう。と心に決めた。