100 スティーブン・キング 文芸春秋
アメリカじゃずいぶん禁書になってるらしいスティーブン・キング。彼の作品が面白いのは知ってるんだけど、時々、すごく怖いので、用心しながら読んだ。表題作と、もう一つ「ハリガンさんの電話」の二編が収録されている。どちらも映画化されている。「チャック」のほうは「サンキュー・チャック」の題名で日本でも公開中。伊集院光が褒めてた上に、宮田珠己も「傑作じゃないか」と言っていたので見たいんだけど、わが町近辺では上映されていない。東京まで行けば見られるんだけど、どうしようかなあ。
「ハリガンさんの電話」はちょっと怖かった。主人公のクレイグが八歳の時、近所の大金持ちのお年寄り、ハリガンさんの家に本の朗読のアルバイトに行くことになる。孤独で身寄りのないハリガンさんはクレイグにいろいろな本を読ませ、アルバイト代のほかに年に四回、宝くじをプレゼントしてくれる。そのくじの当選金でクレイグはハリガンさんに、当時、まだ出始めのiPhoneをプレゼントする。スマホなんて興味のなかったハリガンさんが、クレイグの指導でネットを使うようになるのだが‥‥。すこし怖いけど、心温まる物語。クレイグっていい奴だ。ハリガンさんも好きだ。キングは、人物を生き生きと描く名手だ。
「チャックの数奇な人生」はちょっとだけ「日本沈没」だ。カルフォルニアがちぎれて沈んじゃったりするからね。でも、だからこそ現実味が少なくて、「ハリガンさん」ほどには怖くなかった。これをどうやって映画化するんだろう。余計に見たくなったじゃないか(笑)。
やっぱりスティーブン・キングはすごい。トランプ大統領は、この人が怖いのかな。
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