テラフォーマーズ

テラフォーマーズ

2021年7月24日

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「テラフォーマーズ」貴家悠 作 橘賢一 画

 

あのGと呼ばれる黒い虫が、私はさほど苦手ではない。だが、あれを死ぬほど苦手とする人が世の中には大勢いることを知っている。その名前を口にするだけで絶叫するほどの人さえいる。
 
「テラフォーマーズ」は、火星に地球人が住めるようにするため、大量のGを送り込み、それによって火星のテラフォーミングを行った未来が舞台になっている。Gを送り込んで500年。思いがけない進化を遂げたGたちを駆除するために、15人の勇者がバグズ2号に乗り込んで火星に送られる・・・・。
 
何度も言う様に、私はGはそれほど苦手ではない。だが、この本に出てくるGの進化系はかなり強烈だ。そして、彼らがどんな感情を持って人に相対するのかに、恐ろしいほど納得してしまう。そうだ、それは、我々が今、Gに向かって抱いている思いと同じなのだ・・・。
 
Gが苦手な人は、これ、読めるのかなあ。私ですら、ちょっとグッと来るところがあったぞ。しかし、だからこそ、おもしろい。というかすごい目の付け所だ。これからどう進展していくのか、ワクワクしてしまう。
 
 

2014/2/7