デンマーク・イタリア旅行記5(フィレンツェ篇2)

デンマーク・イタリア旅行記5(フィレンツェ篇2)

2024年6月6日

フィレンツェ二日目はウッフィツィ美術館。朝十時に予約してある。昨日通ったドゥオーモや洗礼堂の前を通って、シニョリーア広場のダヴィデ像の前を通って到着。メディチ家の財力が集結された美術館である。

中に入ると、ダヴィンチやらティツィアーノやらなんやら、あらゆる絵画が並びつくされ、床も壁も天井も贅を尽くしてある。

歴史的名画のオンパレードに息がつまりそうになったところで、不意に草間彌生やらアンディ・ウォーホルやらが登場するとなんだかほっとする。

窓からの景色も美しい。フィレンツェは風景も芸術だ。安野光雅の絵本を思い出す風景。

お隣のヴェッキオ宮は市庁舎にもなっていて、結婚式が行われていた。そうか、ここに婚姻届けを出すのね。

ヴェッキオ橋を歩いていたら、知らん観光客のおばちゃんに「あなた、写真撮ってよ」的なことを頼まれる。こういうこと、私にはとてもよくある。なぜか旅先で道を聞かれたり写真を依頼されがち。写真を撮ってあげたついでに、我々も撮ってもらう。

しばらく歩くとピッティ宮。

フィレンツェの商人ピッティが建設に着工、その後メディチ家のコジモ1世に売却された宮殿。でも、疲れたので中に入る前に、ランチ。最初はピザの有名なお店に入ろうと思ったが、大行列なので隣のすいているレストランへ。パスタはおいしかったけど、魚がやけにしょっぱい。アルコールが欲しくなるわー。歩けなくなるといけないので飲まないけど。

さて、ピッティ宮へ入ろうとすると門衛に止められる。あっちにチケット売り場があるよ、と結構遠くを指さされる。イタリアはチケット売り場と現地が離れてるケースが多いなあ。そのほうが入口がすっきりするのだろうけどさ。行ったり来たりが大変。さて、ピッティ宮内部も贅を尽くした造り。

こんなかわいい彫刻にも出会えた。いつの時代でも、子どもはかわいい。

ピッティ宮の裏側には広大なボーボリ庭園が広がる。これがあなた、坂をどんどん上らなくちゃいけないのよ。


お日様は燦々と照り、暑いのなんの、疲れたの。ってわけで、ショートカットして見て回り、本日はこれにて終了。今日もよく歩きました。あまりにすごい美術品やら歴史的遺産を見せられると、だんだん感情が麻痺するものだなあ。ローマ以来、なんかすごい、なんかすごい、としか思えなくなっている自分に気が付く。人類の素晴らしい財産だとは思うけれど、これって教会や商人が善男善女から絞り取った財でかき集めたものじゃないの?なんてついつい思ってしまう私。

翌朝、中央市場を見に行くと、まだ開いていない店ばかりなのでちょっとがっかりする。

アカデミア美術館まで歩き、開館を待って入る。それから隣の捨て子養育院美術館へ。慈善事業のため作られた養育院で、身分を明かさずに子どもを預けられた扉が残っている。ここで修道僧たちが孤児を育てたのか‥と感慨にふける。

すぐそばのサンティッシマ・アンヌンツィアータ教会。教会はどこも美しい。

中庭には回廊があって、そこで市民絵画展のような催しが行われていた。すごい芸術家たちの作品ばかり見せられた後は、普通の人のそれほどでもない素朴な絵画がむしろホッとさせてくれたりして。

それからサンマルコ美術館まで行ったら、なんと閉まっている。日曜日なのに休館なのね。残念。疲れたので適当なカフェに入って休む。外のテーブル席についたら追加料金を取られた。外席のほうが身分が高いのか・・・。

さっきの中央市場に戻ると、今度は活気がある。というより相当混んでいる。ここでランチを…とピザのお店で注文したら、思ったのの二倍くらいの量を渡された。こっちの人は本当によく食べる。

二階席があるというので階段を上がると、市場を上から見渡せる席で、なかなか楽しい。ピザはおいしかった。

市場を出ると土産物の屋台が広がっている。なぜか画家のフリーダ・カーロのグッズをいっぱい売ってるんだけど、彼女、メキシコ人じゃなかったっけ?イタリア系なのかしら。

ピノッキオの人形も売っていて、そうか、ここはピノッキオの生誕の地なのね!と気づく。

疲れたので宿に戻って休憩。夕食にでかけたレストランは、天井に生ハムがたくさん釣るされている。ワインが高いところに並べられていて、注文が入ると店員が長い棒のようなもので器用につるしとるのだが、落っことしそうでちょっと怖かった。

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