ヒゲのガハクごはん帖

ヒゲのガハクごはん帖

113 文 梅村由美 画 山口晃

「趣都」が実に面白かった山口晃画伯。その妻が文を書き、ガハクが絵を描いた夫婦合作の食をめぐるエッセイ。これがまた、実に面白かった。

基本は、普段何を食べているか、の話なんだが、毎日仕事に追いまくられるガハクを鼓舞しようと頑張る梅村氏の奮闘ぶりがすばらしい。ガハクの反応も瑞々しい。そして、一つ一つの料理や食材への気持ちの持って行き方が、どうにも楽しいのである。食べるって生きる基本だね!と思う。日々の食の話の途中に、ベネチアで食べたご飯やNYのハンバーガーの話、スウィーツや生クリームの話などが差し挟まれたり、まだ若くて結婚したばかりの頃の思い出話などが語られる。それが、淡々としながらも、暖かくてウイットに富んでいて、わくわくしちゃうのである。ガハクの仕事は日々の食に、つまるところ妻である梅村さんに支えられているのだなあとつくづく思う。

ところで、一週間ほど、小笠原の父島に行ってきた。ほとんど船の上にいるので酔っちゃうかなあ、本が読めないかなあと思ったが、大きな船だったせいか、天候に恵まれたおかげか、意外に読めた。今年はスペイン、ポルトガルで低気圧の大嵐にやられていたのでその恐怖があったが、今回は最高の天気。ポルトガルの仇を小笠原で打ったのであった。父島の写真を載せておくね。