モナコ・フランス旅行記11

モナコ・フランス旅行記11

2024年9月3日

帰国もバスにたたられるの巻

さて、本日はアンティーブ最後の日。月曜日に閉館中で行けなかったピカソ美術館へ行く。ホテルからは徒歩圏内。街をぶらぶら歩きながら向かう。アンティーブの街も、海辺の避暑地感があって、素敵。

ピカソ美術館はグリマルディ城という、ピカソがアトリエにしていた場所。海辺にあって、石造りの坂をのぼったところ。会館直前に到着したので、しばらく待つ。スタッフが人数を調整しながら、少しずつ受付に誘導している。待っている家族連れの子どもたちが歓声をあげながら坂を走り下りたり上ったり。君たち、順番が来る前に疲れちゃうよ。

館内ではピカソのほかに、ミロの特別企画展も行われている。そういえばバルセロナ旅行でミロ美術館にも行ったっけ。ミロも好き。

ここにもピカソの絵皿がたくさんある。いいなあ。一枚もらって帰りたい。

ドアを開けて、外庭にも出られる。海が美しい。ピカソは、この風景を眺めながら制作に励んでいたのね。

ミロも、ピカソも、見ると元気が出る。やっぱり芸術はこうでなくっちゃね。パワーを貰って、外に出る。近くのマルシェを覗きながら、ホテルに帰ろう。

荷物をまとめてチェックアウト。お世話になりました。親切でいいホテルだった。さあ、駅に向かおう。

「地球の歩き方」によると、券売機で買った切符は駅の打刻機で時間を打刻する必要がある、ということだったけど、打刻のやり方が分からないので駅員に尋ねると、必要ないらしい。情報が錯綜してるなあ。コロナ禍以降、チケット事情は様変わりしているみたい。で、電車でニース・コート・ダジュール空港近くの駅まで移動。

駅近くからトラムが出ているのを横目で見ながら、ホテルに向かう。明朝、早い出発の飛行機に乗るので空港近くに宿をとったのだ。近くと言っても7分くらい歩く。

明日はフィンエアーでヘルシンキに行って、そこからJALに乗りついで、いよいよ帰国である。空港にはターミナルが二つあって、そのどちらからフィンエアーが出るかわからない。ホテルのフロントに聞いたら、第一ターミナルだというのだけど、ネットで調べると、どうも第二ターミナルっぽい。明朝、空港であたふたしたくないので、部屋に荷物を置いて、空港まで下見に行くことにする。

地図上ではホテルと空港の距離は近いのだが、間に高速道路が走っていて、どうやらそこは突っ切れないらしい。なので、さっき降りた駅の方まで戻ってぐるっと回っていくしかない。駅近くから出ているトラムで第一、第二ターミナルに行けるようだ。というわけで、トラムに乗って終点の第二ターミナルへ。

第二ターミナルのチェックインカウンターには様々な航空会社の表示が出ているが、フィンエアーが見つからない。やっぱり第一ターミナルかも・・・と思ったりもするが、いやいや、フィンエアーはフランス国内ではそれほど多くの便を飛ばしてはいないかもしれないし、カウンターは搭乗数時間前から表示されるのかもしれないよ。

そこらにいた、空港スタッフらしいおじさんに「フィンエアーのカウンターはどこ?」と尋ねるが、通じない。何度聞いても埒が明かないので「ヘルシンキ!」と行先を言うと「オオ!フィネアー!」と巻き舌で頷く。ごめんね、発音が悪くて。彼によると、ここ第二ターミナルでいいんだよ、とのこと。今エミレーツが表示されているあたりを指さして、あそこだ、という。やれやれ、それならよかった。ほっとしたのでホテルに帰ろう。

その夜は、ホテル近くの中華料理屋で夕食。このレストランがまた、グーグルマップで探したら、ホテルのすぐそばにあるはずなのに、歩いても歩いても見つからない。と思ったら、ちょっと階段を上がったところにあった。すぐ下をずっとうろうろしてたのね。グーグルマップ、高低差の表示は難しい。それにしても、長い旅だった。ついに明日は帰るんだね・・としみじみ。今回の旅はトラブル続きでハードだったなあ。

翌朝、第二ターミナルで無事にチェックイン。ヘルシンキ行は20分くらい遅れたけど、トランジットには支障なし。やれやれ。ヘルシンキ空港の一番端っこの搭乗口にたどり着くとJALスタッフが日本語で「皆様、おかえりなさいませ」と言ってくれる。ヨーロッパからの帰りはヘルシンキが多くて、ここで日本語を聞くといつもほっとする。今回はモナコにいる間、ずっと日本人が大勢いたからいつもほどではないが、やっぱり日本語が通じるのってありがたい、と感じる。

思えば、行きのカムチャッカ半島の火山活動による遅延だって、機長が日本語でアナウンスしてくれたからわかったけど、もしあれが英語だったらちんぷんかんぷんだったはず。言葉って大事。今回の様々なトラブルも、もし英語やフランス語がもっと堪能なら、ここまで大変ではなかったのだろう。でもなあ。これからペラペラになれる自信はどこにもないぞ。

飛行機に乗ってしまえば、帰れる。とても疲れていたので、食事を終えたら早々に眠ってしまった。行きのことを思えば、あっという間に日本に到着。日本は暑いねー。

空港から自宅まで、電車のほうが早く帰れるのは確かなのだけれど、荷物を引きずって何度も乗り換えるのが面倒。最近は、多少時間がかかっても、自宅のすぐ近くまで連れて行ってくれる空港バスを利用している。一番早いバスはもう満席だったので、一時間後のバスチケットを買って、寿司などつまんで待つ。バスに乗って、やれやれ、と思ったら、なんと日本はお盆の帰省シーズン、しかも夕方のラッシュ時間でもあって大渋滞。自宅まで四時間もかかってしまった。帰ったのはとっぷりと日が暮れたころ。お疲れさまでした。最後までバスにたたられた旅であった。

読んでくださった方、長々お付き合い、ありがとうございました。

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サワキ

読書と旅とお笑いが好き。読んだ本の感想や紹介を中心に、日々の出来事なども、時々書いていきます。

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