日本列島はすごい 水、森林、黄金を生んだ大地

日本列島はすごい 水、森林、黄金を生んだ大地

92 伊藤孝 中央公論新社

旅行用に準備した本(ほぼ電子本)をすべて読み切ってしまったら、夫がこれを勧めてくれた。日本列島の成り立ちを、水、火、塩、森、鉄、黄金などを媒介に説明している。飛行機から見下ろす日本列島の形の話題は、まさしく飛行中の読書そのものだし、なぜ陸があるのか、どうやって日本海が出来たのかなどもきわめて興味深い。松尾芭蕉がたどった道筋や、方丈記に描かれた水の流れ、温泉のお湯がどうやってできるのか、などなども私の興味にぴったりである。黄金がどのように作られ、どのように採掘され、それが遣唐使にどう使われ、そしてジパング伝説に繋がって行ったのか‥も目からうろこであった。

高校時代、地学って何てめんどくさくてつまんない教科なんだろうと思っていた。あれは教師がいかんかったのか、私の不勉強があかんかったのか。実は地学や地質学って面白いものだな、と改めて思う。今から高校生に戻れたらちゃんと勉強するのに。などと言ってないで、これからこういう本も回避せずに読んでいけばよいのだよな。うん、そうしよう。