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「欲が出ました」ヨシタケシンスケ 新潮社
「思わず考えちゃう」の第二弾。「はじめに」で「納得欲」について熱く語っている。「わかりたい」「理解したい」は人間だけが持つ気持ちで、だからこそ、「納得行かない」は大きなストレスになる、と。納得欲の強い人は理屈や理由を追い求めがちで、「考える」とは納得欲の強い人間が自らを慰めるために行う活動である、と。結論としては「欲望には勝てんわな」だそうです。確かに、納得欲の強い人間の一人である私にとって「考える」はものすごく重要なことだけど、そんな欲のない人にとっては、大して意味のない行為なのかもしれんなあ、などと思ったりもした。
ボクはこの世に100年くらいしかいないんだ。
期間限定なんだヨ!
旬のものに弱い人は多いですが、それは自分自身も期間限定の存在だからなのかな?と思いました。
子どもとかに、人のありがたみを教える仕事って、あったほうが良いよなと思ってて。
人の半分くらいの身長で、感謝を促す係。
そう考えるとホント「ありがとう」ですよネ、って嫌味じゃなくさらっと言いに来て、誰かへの感謝の念を、わき起こさせる・・・。
僕は子どもに、「あんたのお母さん、あんたのために一生懸命やってんだよ。だからお母さんに、あなたはもっと感謝すべき状況なんですよ」っていうことを、あんまり押し付けがましくなく話す人がいてほしい。
感謝係の次は、肯定係。
そのままでいいのよ。大丈夫よ。しなくていいのよ。って、言ってくれる。
あなたはいいのよ、そのままで、って。
よく考えてみると、必要だったじゃないですか、やってよかったじゃないですか、それ、糧になってますよ、とか。
肯定係はプロなので、「不要な肯定はしない」「甘やかしすぎない」ってのがポイントですね。すぐにでも来てほしいです。
(引用は「欲が出ました」ヨシタケシンスケ より)
今回は、解説抜きのスケッチだけのページも結構多い。それがまた、楽しかったりして。
2020/12/23