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「黒岳御神火御殿 三島屋変調百物語 六之続」宮部みゆき 毎日新聞出版
「あやかし草紙」まで聞き手がおちかちゃんだった三島屋の百物語が、今回から富次郎に変わった。テイストもやや変わったが、富次郎が初々しく頑張っているのは好感が持てる。
ただ、怖い話が多いね。人も簡単に死ぬし。なんだか最近は、人が死ぬ話が以前よりも身に応えるような気がする。
最後の表題作「黒岳御神火御殿」は、大風呂敷を広げすぎて、上手に全部を回収しきれていないような。これ、もう一度どこかで登場して残された部分を回収してくれるんじゃないかな、と期待しておこう。
2020/6/27