「本の雑誌スッキリ隊」を頼んでみた4

「本の雑誌スッキリ隊」を頼んでみた4

2021年7月24日

そうこうする内に、すべての本が、運ばれ尽くした。お疲れさまでした。引越し一軒分くらいの働きはあったと思うよ。古本屋さんによれば、たぶん2500冊程度だったとのこと。

代金は、これから古本屋さんたちの入札で決まっていきますので、と言われる。公正な流通価格で決まりますから、とのこと。そりゃあ良い値はついてほしいけれど、これだけの量を持っていってもらえるだけでも助かります。ちゃんと本を大事にしてくれる、その価値が分かっている人に託せるのであればそれでいい、と心から思う。

お昼過ぎの到着だったので、もしお腹が空いていたら、と思ってお菓子やらサンドイッチやらを準備していたのだが、もう、すぐに帰ります、とのこと。お菓子をおみやげに持っていってもらって、あと、チャンスがあったら、どこかで餃子を召し上がっていくといいですよ、と夫から助言。

本の積み方を見ますか、と言われて止めてあったバンを見ると、床にずらっと本が並べてあって、意外なくらいコンパクトにつめてある。こんなもんで入っちゃうんですねえ、と感心してしまった。おーい、本たちよ、いいところにもらわれていくんだよ、と心のなかで呼びかける。

では、もし、スッキリ隊について記事にする場合は、またご連絡しますからよろしく、と浜本さんからご挨拶いただき、お見送りして、スッキリ隊の皆様はお帰りになった。お疲れ様。足や腰は皆さん大丈夫だったかしら。

本部屋に戻ると、本棚の蔵書は半分くらいになっていて、スッキリしている。ああ、これをあんまり見ちゃうと気が緩んで、また買ってしまいそう。ここ数年は心を戒めて、本は基本、図書館で借りることにしていたのに、危ない、危ない。

それから数週間後。浜本さんからメールが来た。

「さて、古書市での取引結果が確定いたしましたのでお知らせします。
申し訳ありません。古書現世の向井さんが惨敗ですと白旗を上げる結果になりました…
全部で18000円でした。
本来であれば、6をご依頼主さん、4をスッキリ隊でちょうだいし、
古本屋さん1、古本屋さん2、本の雑誌社で等分にさせていただくのですが、
道路代とガソリン代等、経費もかかっておりまして、
大変心苦しいのですが、サワキさんに5000円、経費5500円を引いて、
古本屋さんと当社の取り分を2500円ずつとさせていただきたいのですが、いかがでしょうか。
ご検討いただけると助かります。 」

うーむ。確かに惨敗だなあ。でも、我が家としては最初の時点で全部おまかせしていたので、納得して了解した。その後のやり取りでわかったのだけど、巷間比較的出回っている本が多いというのが要因だそうで。浜本さんや杉江さんも、うちと同じような本を持っているので、ショックを受けているとか。ちなみに本の雑誌は市場で値がつかず、古書現世さんのお持ち帰りとなったそうだ(涙)。「いつの日か日の目を見ればいいのですが… 」と浜本さん。そうね、貴重な資料なので、きっといつか欲しがる人がいると思う。後世に残したい雑誌だものね。

金額的には惨敗だったけれど、その後、本当に転勤が決まったので、処分しておいてよかったね、と夫婦で言い合ったのであった。

以上が、スッキリ隊に依頼した顛末である。もし、本の処分に困っている方がいたら、参考にしていただきたい。「本の雑誌スッキリ隊」で検索すれば、依頼方法もわかるので、よろしくね。

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2020/3/2