133 よしながふみ 講談社
19巻はこちら。今回は、前巻で結婚式を挙げる決意をした小日向さんとジルベールの挙式準備のエピソードと、それに対するケンジとシロさんの反応、そしてシロさんの両親との関係性の変化などが描かれている。
シロさんとケンジも、もう長いものなあ。「こんなに長く一緒にいられるなんて思わなかった」と言い合う彼らは、もう熟年の夫婦そのものだ。しみじみといい関係だ。歳もとったが、大人になったし、それに周囲の情勢も変わってきた。いまや、ゲイカップルが結婚式を挙げても奇異の眼で見られなくても済む環境が整いつつある社会である。これはとてもいいことだよなあ。しみじみ思う。この漫画の連載が始まった頃には思いもよらなかったことだ。愛し合う二人を誰もとがめだてしないなんて、ごくごく当たり前のことなのにね。
愛は、だんだん家族化する。情熱的なラブラブの関係から、静かな情愛にあふれた優しい暖かい関係に変化していく。それもまた、自然で美しい。
相変わらず料理はおいしそうだ。アスパラベーコンアボカド炒めなんて、アボカドを加えただけでなんておいしそうなんだろう。鶏肉と野菜のオイル蒸しもバランスよくて、温まりそうで、作りたーい！！
新メンバーとしてお隣の家の出戻り中年女性が加わっている。ちょっとマンネリ化したこの世界に新しい風が吹くかな。