よくばりワシカ

よくばりワシカ

2021年7月24日

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「よくばりワシカ」内田莉莎子 福音館

ラトビアの昔話。昨夏にエストニアに行って以来、バルト三国がやけに身近に感じられる。というのもあって、六年生の読み聞かせに採用。

ねこのワシカは、森で鳥の巣を見つける。中には卵が2つ。もう少し増えるのをまとうと数日後に行くと、卵は5つになっている。食べようかと思ったけど、ひなをむしゃむしゃしたいから、と二週間待つと、小さなひなが孵っている。食べようかと思ったけど、もう少し大きくなってからバリバリやったほうが美味しいからとまた二週間待つ。いよいよ大ごちそうだ、と木に登ると、巣は空っぽで、鳥たちは楽しそうに空を飛んでいましたとさ。

ひなをむしゃむしゃとか、小鳥をバリバリとか。そういうのに過剰反応しちゃう子どもがいるんじゃなかろうかと少々躊躇した私。最近はそんなのでも残酷だとクレームが付くことがあるからなあ。でも読んじゃった。結構、受けてたぞ。

実は、六年生の読み聞かせはこれで終わりである。2月は四年生、3月は二年生担当だから、もう二度と高学年に読むことはない。なんと、来年度からは、高学年の読み聞かせは中止なんだそうだ。英語の授業が入ったので、もう、時間的に無理なんだってさ。いったい、日本の教育は、他所の国の言語を学ぶことと、母国語で豊かな物語を味わうことのどっちが大事だと思ってんだろ、と言いたくもなるが、私はただのボランティア。そして、公教育には公教育の思惑というものがあるのでしょうね。やれやれ。

娘が一年生の時から13年間、ずっと読み聞かせ活動に参加してきたけれど、こんな風に縮小されていくのだなあ。

2018/1/19