インフルエンザ

2021年7月24日

上の息子は高校三年生、受験生です。もちろん、17、18日はセンター試験でした。ですが。恐ろしいことに、下の小4おちびが、14日に発熱しました。

最初は、平熱だけど、なんだか喉が変・・とおちびがいうので、念のため、学校を休ませたんですが、お昼ごろには38度を超え、あわててかかりつけ医へ。インフルエンザを疑ったのですが、検査の結果は陰性でした。ただし、発症後、あまり時間が早すぎても陰性になるんですよね、なんていわれて。それに、10代の未成年者には、原則としてタミフルの処方はしないそうです。おちびは、年末に、10歳になったばかり。ほやほやの10代です。とりあえず一般的な風邪薬を処方していただいて、帰宅しました。息子は、自室に完全隔離、食事も部屋に運び込んで、飲み物も、水筒につめて、部屋に持ち込みです。

ところが、おちびの熱はぐんぐん上がる一方。夜中に39,5度を超えたので、解熱剤を飲ませました。それが効いたのか、朝方は38度台で、少しは食事も口に出来たのですが、解熱剤が切れる頃、うなされ始めました。
「ああ、空飛んじゃう」
「助けて助けて、逆立ちしちゃう、押さえてて、逆立ちになっちゃった」
「骨だけになっちゃったよ、布団かけて、骨だけだから助けて」
・・・後から考えると、笑えるような発言ではあるのですが、高熱にうなされながら、こう口走る子どもを看病するのは、とても怖いものです。この子、このままどうかなっちゃうんじゃないかしら・・。

そういえば、息子も、小5のときに、インフルエンザで高熱を出して、朦朧としているとき、いきなり、立ち上がって、体中を振り払うようなしぐさをしたことがあります。「うわあ、どけて、どかして!これじゃあ、人間クイディッチになっちゃうよ!!」と。当時、ハリーポッターが大評判になっていて、息子も熱心に読んでいたのです。何を言ってるの?と一瞬、笑って、それから、どうしたんだ、この子、と真っ青になったのを、覚えています。高熱は、いろいろな幻想を見せるようですね。

骨だけになった、と自己申告したおちびは、もう、トイレに自力で立っていくこともできなくなっていました。不安になって、かかりつけ医に電話したら、それは、カルテのある近くの大病院を受診した方がいい、といわれ、あわててタクシーを呼びました。車に弱いおちびは、タクシーの中でマスクに嘔吐してしまい、処置した私も浴びてしまったり、降りてからも、そのままうずくまって動けないので、病院スタッフにお願いして車椅子を出してもらったり、大騒ぎでした。そして、検査の結果は、インフルエンザA型陽性。その場で解熱剤を飲み、リレンザを処方してもらいました。

帰宅して、そのままおちびは眠り込みました。センター試験の前々日です。息子に感染したら、潜伏期間どんぴしゃで、当日に発症する恐れもあります。おちびの看病をしては、手を洗い、うがいをして、息子への感染予防対策を考えます。完全隔離政策、食器を煮沸し、蛇口、ドアノブなども消毒、私もマスクで防戦です。免疫力を高めるために、ビタミン剤を飲ませ、生姜湯で体を温め、うがい薬とせっけんをこまめに使わせます。

その晩も、おちびは39度を超え、うなされ、頭痛と寒気を訴えました。頭を冷やし、湯たんぽをいれ、水分を補給し、生きた心地のしない夜が明けたら、熱が下がり始めました。やれやれ。

と思ったら、今度は、高三息子が、「だるい。頭痛い。喉が変。」・・真っ青です。おお、移ってしまったか?熱は、微熱です。音楽オタクの彼は、センター前日に、ピアノのレッスンの予約を入れていたのですが、あきらめさせました。ひたすら、家で、回復を願って。

翌日、翌々日、息子はセンター試験に無事行くことができました。微熱はあるし、体調はよくなかったけど、会場に行けただけでもありがたいと思わねば。試験会場で、発熱するのではないかと、帰ってくるまで、ずっと不安でしたが、なんとか微熱だけで済んだようです。試験の結果も、まあ、それなりで。

しかし、インフルエンザは猛威を振るっています。おちびの学校では、なんと職員室がやられました。14クラスしかない学校で、担任を持つ三人の教師がインフルエンザ。校長先生から栄養士の先生まで総動員して、授業をやっているそうです。クラスでもおちびの復帰と引き換えに、三人、休み始めたようです。ああ、なんで、こんな時期に受験があるのでしょうねえ。

その後、なんだかずーっと体調が優れない息子です。直前で追い込みをしたい時期ですが、健康を第一に考えて、だらだらと過ごしています。気持ちだけあせっていて、かわいそうなんですが、「実力はあるのに、体調不良で100%発揮できなかった」のと「実力はそこそこだけど、100%発揮して、ベストが尽くせた」のとでは、後者のほうがあとで納得が行くような気がします。

受験生の皆さん、どうか健康第一に、この時期をがんばって乗り越えてください。

2009/1/21