トプカピ宮殿の秘宝展と国際子ども図書館

トプカピ宮殿の秘宝展と国際子ども図書館

2021年7月24日

夫が、九月中に夏休みを消化するため、本日、休みを取りました。というわけで、上野までデートです。

まずは「トプカピ宮殿の秘宝展」に行きました。早い時間に行ったつもりなのに、結構混んでる、これが。中年以降おばちゃんが多いのは、やっぱりヒカリモノが好きだからでしょうか。はい、私もその一員だとは思いますが。

いやあ、すごかったっす。杖とか扇とか椅子とか食器とか帽子とか、なんでも宝石を大量にちりばめて、「いくらなんでもそら重いやろ」とつっこみたくなる。文化の違いかなあ、日本だと、錦を貼る位で、こんなふうにごてごて飾り立てはしないよね、と言ったら、夫に、農耕民族と遊牧民族の差異をレクチャーされました。財産を、こういう形で身につけて持ち運ぶやり方だったんだろう、と。農耕民族は、畑とか田んぼとかが財産だからね。身につけて歩く必要はないでしょ、と。なるほど。

東洋の美にも関心があったスルタンさんたちは、中国の景徳鎮なんかも収集しているんですが、そのコーナーだけ、やけに地味・・と思ったら、やっぱり地味すぎると落ち着かないのか、水差しのてっぺんに密かに珊瑚を貼ったりして、抵抗の跡が伺えます。わかるわあ、普段、蝿を払う団扇みたいなのにさえ、トルコ石やら真珠やらルビーをくっつけてるんだもの、水差しが白磁一色じゃ、落ち着かんわなあ。

それにしても。おったまげたのは、262カラットのエメラルドの付いたターバン飾り。エメラルドが、小ぶりの弁当箱みたいなの、形といい、大きさといい、厚みといい。もう、これ見たら、紅白の美川憲一なんて、クズみたいなもんよ、どんなにおっきな指輪してても。

はあ・・・。こんなの頭につけてたら、どんな気持かしら。絶対、ルパン三世から「明日夜七時にいただきに参上する」とか予告状が来そうだわ。もう私、どんな宝石店に連れて行ってもらっても、「どれでも好きなものをお選び」とささやかれても、弁当箱みたいなエメラルドじゃないから、いらない!って言うわ、きっと。ヒカリモノ好きな女性は、一度見に行かれるといいです。欲望が、むしろ消えうせると思うから。

と、妄想の塊になったまま、美術館を後にして、国際子ども図書館へ向かいました。ここは、別の意味で、宝の山です。前から見てみたいと思っていた、いろんな人が歌う「ぐりとぐら」の歌の楽譜が載っている本を発見。読みふけっちゃいました。世界各国の児童書や関連本が大量に集まっていて、私のカリスマ、リンドグレーンの立派な評伝もあって。スウェーデン語だから、何を書いてあるかわからないけど、写真や図を見ているだけで、なんとなく伝わって、もう、この本、ほしいわ!と抱きしめてしまいました。

子ども室は、円形に書棚がずらっと並んで、真ん中にテーブルとソファがあって、すごく選び易そう。この夏、読書にはまってしまったおちびは、自分がほしい本が図書館でなかなか手に入らず、リクエストの仕方を覚えました。が、ここに来れば、待つ必要もなさそうだわ。ものすごくたくさん本があるのに、選ぶときは、さっと見つかりそうな、良い配置です。うーん。この図書館が、自転車アクセス内にあったら、どんなにいいだろう・・。読み聞かせのネタ本選びにも便利そうだし。こちらの方が、トプカピより、ずっと具体的に、よだれが出そうです。

たっぷり堪能して、最後においしいお寿司屋さんでお昼を食べて、本日のデートは終了。おちびの下校時間までには帰宅して、さあ、今日はピアノのレッスンに行かねば・・。と現実に戻る私でした。

2007/9/21