マリー・アントワネットの日記Rose

マリー・アントワネットの日記Rose

2021年7月24日

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「マリー・アントワネットの日記 Rose」吉川トリコ 新潮文庫

なぜこの本を読むことになったのか定かではない。図書館の予約リストに載っていたから手元に届いたのだけれど、なんでこれを頼んだのか全く覚えていない。そういうことが、最近多いよなあ・・・・。

マリーアントワネットについては、若い頃に確かツヴァイクの本を読んだような気がするし、何より「ベルサイユのばら」だって読んでいるし、だいたい知っている。ただ、これは、スタンスがちがうというか、なんというか。マリーアントワネットが書いた日記、という形式なんだけど、何しろ文章が。

「素直で正直なところ、それはあなたの美点ですが、同時にひどく心配なところでもあります」
 とかなんとか、お母さまからもよく叱言を食らうけど、正直というのとはまたちょっと違うんじゃないかって気がする。うーん、なんつーの?堪え性がないっていうの?黙っておいたほうがいいんだろうなってわかっちゃいるんだよ?わかっちゃいるけどやめられないっつーか。ここはぶっちゃけたほうが面白いんじゃね?っていったん思ったらもうだめで、「オラオラ、いったれいったれ!」ってあたしの中のヤカラどもが勝手にだんじり始めちゃうもんだから、そしたらもう乗っかるしかないじゃん?

           (引用は「マリーアントワネットの日記Rose」より)

なんていう文体なのだ。この伸び伸びとやりたい放題のマリー・アントワネットと言ったら。これは一巻目で、二巻目は「Bleu」なんだそうだが、そっちを読むかどうかは不明。だって内容は大体想像がつくからね。とりあえず一巻目は、結婚相手のルイくんが異常に冷たくて、なかなか「結婚」が成立しなくてイライラする中でフェルゼンに出会って恋しちゃってる。可愛らしくて好きになれるキャラではあるんだけどね、マリー・アントワネット。最後ギロチンにかかっちゃうの、知ってるもんなあ・・・・。

2019/8/10