京都大原散歩 その1

京都大原散歩 その1

2021年7月24日

京都に紅葉を見に行きたいね、と前から言っていました。夫が上手いこと休日を取れたので、大原に行くことにしました。とても良く晴れて、暖かい日でした。

直前の週末に、テレビで大原の紅葉を映していたのですが、大変な人出で、これは混むなあ・・・と警戒していました。できるだけ早く出よう、たいてい京都観光はよそを回って最後に大原に行くらしいから、朝一番に行けば空いているかも。と、前日から言い合っていました。

おちびが朝練で早々に登校し、私が朝食の片付けをしていたら、何も言わないのに、夫がさっさと洗濯物を干してくれています。うーん、こういうとこ、好きだぜ。早く行くためにするべきことは何かがちゃんとわかってらっしゃる。おかげで七時過ぎには家を出られました。

電車はラッシュで混んでいる・・というべきなんでしょうが、関西の「混んでいる」は東京の「すいている」だなあ、とつくづく思います。朝の通勤時間に、電車内で本が読めるって、もう、それ、混んでるとはいいませんよね、東京じゃ。

なんて思っているうちに、京都河原町に到着。ここからは、バスで移動です。時刻表では、あと二分でバスが来るハスが、五分経っても来ません。先行っちゃったのかな、なんて話してると、「おーい、ここだ、ここだ」と15,6人の集団がドヤドヤと後ろに並びます。時刻表を見て、「あと十分だな」なんて言ってます。うん、次のバスなら、それね、と思ってたら、あら、来ました来ました。遅れてただけなのねえ。団体さんは「早いなあ!」と大騒ぎ。いえ、遅いんですってば。どっちでもいいか。

バスに小一時間乗ってるのはきついかも、と思っていましたが、全然そんなことはないのよ。バスは鴨川沿いを走ります。川がきらめき、川沿いの木々も美しく紅葉して、山々もきれいで。鴨川を離れても、また別の川が流れて、山はいっそう美しくなっていきます。車窓をうっとり眺めているうちに、あら、もう着いちゃった。バスもなかなかいいものです。

終点大原で降りて、さて、寂光院と三千院、どっちから行こうか。私は寂光院、夫は三千院でじゃんけんをして、寂光院からとなりました。

寂光院へ続く道は、ひなびた田舎道です。壊れかけた土蔵や廃墟の脇を通って歩きます。近づくにつれ、おみやげ屋さんやカフェなども出てきます。そして、寂光院。それはそれは美しいもみじです。

赤一色ではなく、様々な色が日に映えてきらめいています。

苔の上の落ち葉も美しい。

寂光院は天台宗の尼寺で、聖徳太子が用明天皇の菩提を弔うために建立したそうです。
知らなかった・・・。
私が知っていたのは、建礼門院。
平清盛の娘、安徳天皇のおかあさんが壇ノ浦で助けられ、ここで余生を過ごしたことは知っていました。
建礼門院が寂光院に入ったのは、29歳のとき。
その若さで、家族を失い、目の前でわが子を失い、どんなに辛かったことだろうと思います。
建礼門院と、そのお付きだった阿波内侍の像もありました。
ご本尊は六万体地蔵菩薩立像なんですが、平成12年に火事にあい、真新しい本尊がお堂には飾られていました。

本堂の隣の池。

次は、三千院へ向かいます。

「京都大原さんぽその2」へ続く

2011/12/5