姫路城

姫路城へ行きました。
昨年、山種美術館で、奥村土牛の「門」という絵を見て以来、
「この景色のあるところへ行きたい」
とおちびが言っていました。姫路城のどこかに、その門はあるのです。

美術館で買った絵葉書を持って、姫路城へ。遠景でお城が見えただけで、大興奮のおちび。持参したDSi〈写真が撮れます)で撮影しまくります。警備のおじさんに、
「この絵と同じ門はどこにありますか」
と尋ね、場所を探し当てます。

「あった!同じだ!」
と夢中になるおちび。門の裏側から奥の土塀が見えます。土牛さん、さすがです。この構図は、なかなか思いつかない。本当に、とても面白いです。といっても、門ですから、見ている間にも、次々人が入ってきます。その間を縫って、必死に写真撮影。変な子どもだなあ。

姫路城はすごいです。どこを撮っても絵になってしまう。本当にきれいな、見事なお城です。おちびは、うわごとのように
「かっこいい・・すごい・・」
と口走りながら、うっとり見て廻ります。瓦の紋様や、窓枠の雨水を抜くパイプ、壁の染みに歓声を上げて撮影しています。腹切り蔵なども、怖がらずに大喜びでもぐっていく。なんでしょう、この情熱。

石垣は、石が足りなくて、古跡から石棺を抜いて使ったりしてしまったそうです。その石棺が抜き取られて、研究されています。
「何?それ?」
と聞くので説明してやると
「ひどいね」
とか言いながら、石棺を見て、楽しそうに
「死体が入ってたの?これ。」
などとはしゃぐ。なんなんでしょう、この感性。

TDLより、USJより、姫路城が楽しいそうです。大阪城も、名古屋城も、見たい!と騒ぎます。あの絵が気に入ったのは、土牛さんが気に入ったのか、お城がそもそも好きだったのか、どっちなんでしょう。

姫路城でへとへとになりながら、近くの日本庭園も、後から廻りました。口も利けないほど疲れた親たちと、元気いっぱいのおちび。二日たっても、足が痛いです。

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「マツジュンってなに?」
とおちびに聞かれました。そんなことも知らないの?と学校でお友達に馬鹿にされたんだそうです。ミズシマヒロってのも、わからなかった、お勉強しなくっちゃ、と。何でみんな、同じ年なのに、あんな情報量を持ってるんだろう、と不思議がるおちび。

いやいや。その代わり、姫路城の「はの門」を裏側を描いた画家は誰だ、とか、姫路城の窓に開いている穴は何のためか、とか、他の子は知らないと思うよ。グルグルガラガラ技師って何をする人か、「オシツオサレツ」ってどんな動物か、他の子はなかなか知らないよ。

どうもうちの子は、一般的じゃないみたいだわ。上の子も、苦労したけど、下の子も、同じ。情報量は多いけど、方向性が、違いすぎるのよね・・・。

2009/6/15