時計つくりのジョニー

時計つくりのジョニー

2021年7月24日

「時計つくりのジョニー」 エドワード・アーディゾーニ

作者の名前は聞いたことがあります。それから、ファージョンの作品の挿絵も知っていました。あの温かな絵を書いた人だったのですね。「チムとゆうかんなせんちょうさん」の作者ですって。知らなかった。

とってもステキな絵本です。
手先の器用な小さな男の子が、両親の理解を得られず、学校でもバカにされ、苛められたりしながらも、自分の力で大時計を作り上げ、皆に認められて、最後には立派な時計つくりになるまでのお話です。

お話の進め方がすてき。
読んでいて、一緒に時計を作っているみたい。
わくわくします。
おおきなはぐるまと、ちゅうくらいのはぐるまと、ちいさなはぐるまを、どうやって手に入れたらいいんだろう・・と一緒に、途方にくれたりします。
悪いことが続いたり、かと思うと、思わぬ幸運にめぐり合ったり。
いつもジョニーを支えるスザンナちゃんもいとおしいです。

地味なつくりですが、ちゃんと読めば、中学年辺りの子どもの心には、必ずヒットする作品だと思います。
読み聞かせると、工夫しても13分はかかる。学校で毎週の読み聞かせにいただいているのは、朝の10分間だけです。
惜しいなあ。
こういう本に出会うと、中学年でも、絵本を読みたいと思うだろうし、良い本を読むヨロコビにも気がつけるのに。

小学生が、自分で読むのにも、お勧めです。

2009/2/26