板尾日記6

板尾日記6

2021年7月24日

「板尾日記6」 板尾創路 リトル・モア

お笑い芸人にして、異色俳優、映画監督でもある板尾創路さんは、ライフワークとして日記を付け続けています。
出版された日記も、巻を重ねて、今回は六巻め。

昨年出版された「板尾日記5」は、愛娘、英美ちゃんの突然死があって、とても辛い内容でした。
もう、板尾さんは日記を書かないのではないかとさえ思ったけれど、いつもどおりに出版されて、読んだら、泣けました。
板尾さんは、ものすごく辛い日々を、ありのままに綴っていて、書くことが、板尾さんになにか力を与えているのかもしれない、と思いました。

いつもは図書館頼みなのに、去年は、ネット注文で買ってしまいました。
そうしたら、今年は、発売前からアマゾンからも、よしもとからも、「買わない?」「買わない?」とメールが届きまくり。
いや、読みたいけど、買ってまでは・・と、抵抗していたのに、発売してしばらくしたら、我慢できなくなって、発注してしまいました。

板尾さんは、私が大ファンであるところの千原ジュニアの唯一の師匠でもあらせられるし、あの存在感はなんとも言いがたい、すごい人だと思っております。(だいたいさあ、「絶対笑ってはいけない・・・」で、なんで板尾が出てくるだけで、ただ、出てくるだけで、あんなに笑えるんだろう、って思うわけですよ。あれは、すごい。)

2010年、板尾さんは、元気がなかったです。
そりゃそうだ、大事な大事な英美ちゃんがいないのだもの。
ずいぶん元気になったみたいに見えるけど、折々に思い出しては、いろいろなことを考えている。
そりゃそうだ。死ぬまで、考え続けるだろう。親だもの。

でも、2009年の板尾日記の校了を見ながら、板尾さんは、こうやって言葉にすることで整理がついた、と書いている。
英美ちゃんの一生をこうやって一冊の本に残せてよかったと、書いている。
本ができて、読んだご両親が泣いて電話をかけてくる話が載っていて、つらかったけれど。
月命日には、おいしいお菓子をお供えしているし、お墓を立てて、そのすぐそばに引っ越して、よく散歩にも行っているらしい。

体調をすぐに崩して、頭痛や発熱に悩まされる一年でもあったみたい。
それでも、新人監督としてふたつ、大きな賞を受賞しているし、新しい監督作品にも取り組んでいる。
ドラマも主演したし、映画にもたくさん出ている。

がんばれ、板尾さん。生きるって大変だけど、いいこともたくさんあるから、がんばろうよ。

2011/3/10