気合

気合を入れる。
気合をこめる。
気合って、「出し」ませんよね?

数週間前に、おちびの小学校の運動会がありました。いずこも同じでしょう、紅白に分かれて、応援合戦が行われます。既成のメロディに子ども達が歌詞をつけた応援歌の大合唱です。おちび参加の白組応援歌は、毎日のように食卓で聞かされて閉口しましたが、運動会前日、「向こうのも覚えちゃったよ」と赤組応援歌を聞かされて、へ、っと気が抜けました。

「気合を出してがんばるぞ」

と歌っているのです。気合って・・「入れる」よね?でなけりゃ、「こめ」たりもするけど、「出す」か?気合を「出し」たら、でろでろりーん、となっちゃわないか?なんだか、ヒザの力が抜けます。気合を「出し」たら、がんばれないでしょ。

気になって辞書をひきました。「気合をこめる、入れる」は載っています。「気合を出すとは言わない」とは載ってません。当たり前か。でも、入れると出すは逆だぜ?誤用としか思えないけど・・・。

運動会当日、赤組諸君は元気に大声で「気合をだーしてがんばるぞー」と歌ってはりました。いやいや、出したらあかんがな、とどうしても思ってしまうわたくし。嫌味かな、と思いつつ、保護者の感想文にもひと言書いて提出しました。でも、反応なし。気合を出しても良かったのかな。本当かな。

学校って、国語を教える場所です。先生方、気にならないんでしょうか。それとも、「気合を出す」という表現も実はあるのでしょうか。「気合(の入った声を)出す」のように、隠れた言葉があるのかも、とパルティオのお友だちから言われましたが、いまひとつ釈然としません。子ども達がみんなでがんばって決めた歌詞だから、いちゃもんつけるのは間違っているのかな。

もやもやしたまま、時間が経ってしまいました。いったい、国語的に「気合を出す」はどうなんでしょう。

2007/10/24