百寿を超えて

百寿を超えて

2021年7月24日

山種美術館「百寿を超えて」奥村土牛、小倉遊亀、片岡球子 展を観て来ました。没年が、奥村土牛101歳、小倉遊亀105歳、片岡球子103歳。いずれも、百寿を超えて、絵を描き続けた方々です。

日本画なんて、本当は全然興味もなかったのですが、TV「美の巨人」を観て、行きたくなりました。行ってよかったです。三人とも、形式ばった絵ではなく、生き生きとした個性にあふれていて、日本画って、こんなに豊かな世界だったんだ・・と目が開かれた思いがします。

「私、本当は絵が下手なんですよ」と片岡さんが言ってらした、っての、なんとなくわかります。この絵を、画壇が受け入れるのに、時間がかかったんだろうなあ、なんて思います。

おちびがすっかり気に入ったのが、土牛さんの「城」と「門」。どちらも、小四女子が好むには、渋すぎるというか、地味すぎるというか・・だのに、その二つの前から、ぜんぜん動かなくなって、感心したように見惚れていて、なんだか笑えました。あんまり気に入ったようなので、ポストカードを買ってやりましたが、いや、あれは、カードでは再現できません。

「片岡さんは、こんなにしわを書いて、お顔もゆがんでいて、きれいに描いてあげないのね」なんて感想も、ちょっと面白くて。「着物の柄を描くために、この人はずうっとこの格好をし続けて、大変だったと思う」とかね。

おちびと、絵を見に行くのは、楽しい。

2008/10/8