紙芝居を探す

紙芝居を探す

2021年7月24日

夏休みの終わりに、小学校のお祭りで、紙芝居を読むことになりました。
校庭で、ざわざわした中で、集まる子達の年齢もまちまちで。
どんな紙芝居なら、楽しんでもらえるかな、と考え込んでいます。

本なら、図書館に並んだ背表紙を見ながら考えられるけど、紙芝居は一つ一つ見るのに時間がかかって、なかなか大変です。
紙芝居のサイトや解説本などを参考に、いくつか家で試しています。

「うなぎにきいて」桂文我・長谷川義史(絵)

落語です。なんてことはない単純なお話ですが、絵が好きだなあ。
力強い、大胆なデフォルメのある、子どもの心をぐっと掴みそうな、いい絵です。
面白いじゃない、と読みながら嬉しがっていたら、おちびが「これ、テレビで見たことがある」と。
あらら、それじゃみんな、もう知ってるわね。
それでも未練がましく、二年生の教室で試しに読んで見たら、「知ってるー」「テレビで見た―」だって。あーあ。
学期終わりのアンケートで面白かった本」に入れてもらってたから、反応は良かったんだけど。

「うみにしずんだおに」松谷みよ子

大きな鬼が、山で小鬼を育てているんだけど、人間の老人と孫が、嵐に家族をさらわれて泣いているのに出会って、沖に島か何かあるだけで、港を守れるのに、といわれて、嵐の日に、岩を担いで、海に沈めに行く。心やさしく強い鬼の、悲しくも美しいお話。

家で読んでみたら、またまた「テレビで・・」とおちび。
どんだけ邪魔すんねん、テレビ。
まあ、それだけ良いものを互いに選んでるってことでしょうなあ。(負け惜しみ。)
こんな自己犠牲の話、お母さんは嫌いだったんじゃないの、と息子に突っ込まれましたが、鬼のやさしさと強さが、ただただ胸に染みて、誰かが泣いている、困っている、それを止められるのなら、自分の出来ることはやらなくちゃ、という思いが、ぐっときてしまいました。

もう少し、探さないと、お祭りに読める紙芝居は見つからないようです。
こまったなあ。

2008/8/16