蜷川幸雄の稽古場から

蜷川幸雄の稽古場から

2021年7月24日

「蜷川幸雄の稽古場から」
蒼井優 小栗旬 尾上菊之助 勝地涼 鈴木杏 寺島しのぶ
成宮寛貴 長谷川博己 藤原竜也 松たか子  蜷川幸雄    ポプラ社   12

芝居の好きな友人のブログで紹介されて読んだ本。
蜷川幸雄に見出された若手俳優が語る蜷川幸雄。
芝居って、こうやって出きあがるんだ、役者ってこうやって演技を作っていくんだ、と新鮮に感じました。

芝居の経験のない私には、演出家が、どんな風に役者に影響を与えていくのか、実際には想像ができなかったのだけれど、なるほど、その役者の全てを見通して、必要なことをみつけて、最も良いタイミングでそれを与えていくのですね。親であり、教師であり、導師であり、同士であり。
時にけなし、時に褒め上げ、時に放置し。

ただ煌めいているだけに見える役者の中の、いらだちや苦労や喜びや爆発する感情が、蜷川さんによってこんなふうに引き出されたのだなあと、感じ入ります。

芝居って面白いな。役者ってすごい仕事だな。また、舞台が見たい。
読み終えて、つくづく思いました。

2011/4/14