六十一歳、免許をとって山暮らし

87 平野恵理子 亜紀書房 私はこの本が初読だが、実は前作があるらしい。五十八歳で山村暮らしを始めた筆者は、最初は自転車で生活していたが、雨や冬の寒さ、路面凍…

茶柱の立つところ

86 小林聡美 文芸春秋 小林聡美は好きだ。本も何冊か読んでいるし、演技もいい。少し前、松重豊との中年の恋の映画「ツユクサ」を見た。この不器用さ、生真面目さは…

わからない

77 岸本佐知子 白水社 岸本佐知子のエッセイ集。この人のエッセイ集は「なんらかの事情」で、面白いと知っていた。翻訳もすごいが、エッセイもすごいのだ。今回は、…

もうあかんわ日記 

72 岸田奈美 ライツ社 どこで見つけたんだっけか、この人。おばあちゃんが認知症で、おかあさんが車いすで、おとうさんはとっくに亡くなっていて、弟がダウン症で、…

女二人のニューギニア

69 有吉佐和子 朝日新聞社 有吉佐和子はすごい。改めて思う。この人が53歳という若さで亡くなってしまったのは、本当に惜しい。もし、生きながらえていたらどれだ…

異邦人のロンドン

66 園部哲 集英社インターナショナル 第72回日本エッセイスト・クラブ賞受賞作。非常に興味深く、面白かった。 作者は商社勤務でロンドンに駐在し、その後退職し…

夕暮れに夜明けの歌を

65 奈倉有里 イースト・プレス 友人が褒めていた本。読んでみたら、素晴らしかった。 作者はロシア文学研究者にして翻訳家、ジャーナリスティックな文章も発表して…

尻尾のある星座

61 村田喜代子 朝日新聞社 全部読みたい村田喜代子さん。読み残しを探してはつぶしている。これは2005年に出されたエッセイ。テーマは犬を飼う話である。 掌に…