〈叱る依存〉がとまらない

96村中直人 紀伊国屋書店 叱られるのが、嫌いである。誰だってそうだよ、と言われるかもしれないけれど、そんなことないよね。厳しく接してほしいとか、根性で理不尽…

こちらあみ子

95 今村夏子 ちくま文庫 今村夏子は、「むらさきのスカートの女」と「星の子」の二作を読んだことがある。どちらも風変わりな人が出てきて、その人を全部受け入れて…

夜が明ける

92 西加奈子 新潮社 苦しかった。何度読みやめようと思ったことか。でも、迫力に引きずられて、そして、ここから逃げてはいけないと考えて、必死に食いついた。おり…

リアル・シンデレラ

74姫野カオルコ 光文社 姫野カオルコは「安住紳一郎の日曜天国」のアシスタントアナウンサー、中澤由美子のファンだという。彼女の明るい笑い声に励まされて書き上げ…

砂に埋もれる犬

69 桐野夏生 朝日新聞出版 ネグレクトと虐待、貧困の問題を扱った小説。主人公は学校に行っていれば六年生の少年。ネグレクトの母親が学校への手続きをせずに住処を…

おうい雲よ

おうい雲よゆうゆうと馬鹿にのんきそうじゃないかどこまでゆくんだずつといわき平の方までゆくんかこれは、大正時代に書かれた山村暮鳥の詩です。本来は旧仮名遣いで書か…

52ヘルツのクジラたち

45 町田そのこ 中央公論社 本屋大賞受賞作。ということを、今、知った。予約を入れてから時間がかかりすぎて、読もうと思った理由をいつも忘れてしまう。それから、…