恩送り 泥濘の十手

30 麻宮好 小学館 夫のおすすめ。名前すら知らない作者であったが、とても良かった、第1回警察小説新人賞受賞作「泥濘の十手」を改題改稿した作品だそうだ。 江戸…

新古事記

25 村田喜代子 講談社 村田喜代子だ、というだけで借りた本。古事記と言うからには古い物語なのかと思ったら、全然違った。 第二次世界大戦中にアメリカのロスアラ…

楽園

24 アブドゥルラザク・グルナ 白水社 2021年ノーベル文学賞受賞作。作者はザンジバル(現タンザニア)出身のイギリス在住の作家である。アフリカ出身だが、作品…

朱より赤く

17 窪美澄「夜に星を放つ」以来の窪美澄。副題は「高岡智照尼の生涯」である。 高岡智照尼は実在の人物。1994年に98歳でお亡くなりになったというから、ごく最…

スモールワールズ

16 一穂ミチ 講談社 吉川英治文学新人賞受賞だって。こういうのはイヤミスとは言わないのだろうか。昔、湊かなえの「告白」を読んだのだが、後味があまりに悪くて、…

ハンチバック

15 市川紗央 文芸春秋 久しぶりに会った友人がこの本を話題にあげた。「知らないことだらけで、そうなのか!と思った」というようなことを言っていた。芥川賞を受賞…

青瓜不動

12 宮部みゆき 角川書店 「よって件のごとし」の続編。三島屋変調百物語としては九巻目。江戸は神田三島町にある袋物屋の「黒白の間」に人を一人招いて語られる話を…

もっと悪い妻

4 桐野夏生 文芸春秋 悪妻が主人公の短編が六つ。悪妻というよりも悪母だな、というのもある。世間から見たら悪い女なんだろうけど、よくよく見てみると、悪いのは誰…

ラウリ・クースクを探して

183宮内悠介 朝日新聞出版 直木賞と織田作之助賞の候補作なんだって。前回、芥川賞受賞作に懲りたけど、こちらは非常に良かった。 舞台はエストニア。エストニアは…

おいしいごはんが食べられますように

182 高瀬隼子 講談社 なんだこれ。ホラーじゃないか。と思った。怖い話だった。なんでこんな本読んじゃったんだろう。そう思って、検索してみたら、なんと芥川賞受…