家族の味

家族の味

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相変わらず、読書はなかなか進まない。どこかに出かけたほうが、本も読めるのよね。図書館が閉館していることも、読み本不足への怯えを呼んで、よけい読まなくなってしまう。まあ、読まなきゃいけないわけじゃないし。

この本は、最愛の和田誠さんを亡くした平野レミによる鎮魂歌かも。今までの楽しかった思い出が料理レシピとともに綴られて、最後には阿川佐和子と清水ミチコと三人で、和田誠についてしみじみと語っている。いい夫婦だったんだなあ。

シャンソン歌手だったレミちゃんが、和田さんに見込まれて、出会って一週間で結婚して、子供を生んで育てる中で、だんだんに歌手から料理愛好家(研究科じゃないのよ、あくまでも愛好家。)になっていった経過、それでも、結婚する時にレミちゃんのお父さんの平野威馬雄さんに、「レミから詩を取り上げないでくれ」と言われたからと、子供が育ってから和田さんがレミちゃんをプロデュースしてCDを作ったこと。愛のあふれるエピソードばかりだった。和田さんは、いい奥さんをもって幸せだったんだろうなあ。まあ、多少やかましかったかもしれないけれど(笑)。

レミさんが、相変わらず元気にテレビで料理をしている姿を見るとホッとする。きっと家では泣いてたんだろうなあと思ったりもするけれど。いつか訪れるであろう伴侶との別れを思うと私もゾッとする。残されるよりは先に行きたいなあと思ってしまうね。

良い本であった。幸せな生活とは何か、と考えちゃった。私も幸せに生活し続けたい。