大阪国際児童文学館があぶない

2021年7月24日

学生時代、私は大学の児童文学研究会というサークルに所属していました。サークルの先輩であり、顧問であり、研究室を提供してくださったのが、児童文学者の鳥越信先生です。鳥越先生は、私たちの卒業と時期を同じくして、大学をお辞めになり、大阪国際児童文学館の館長となりました。ご自身が苦労して集められた大量の児童文学関連資料を基礎として、この児童文学館を作られたのです。

ここには児童文学に関する貴重な資料が約七十万点納められています。ところが、この児童文学館を「廃止」し府立中央図書館(東大阪市)に「機能を移設」する大阪府改革プロジェクトチーム案が発表されています。危機に瀕する大阪の財政のためではありますが、貴重な資料が散逸し、専門的な研究の場が失われてしまいます。(http://book.asahi.com/news/TKY200804260150.html参照)

同館の存続を求めて「大阪国際児童文学館を育てる会」が始めた署名活動には3万8395人分が集まり、多数の著名人、文化人、児童文学者が書名に参加しました。現在、第二期署名集めが行われており、私もかつての仲間の呼びかけにより、周囲の読み聞かせボランティアの皆さんなどにお願いすることにしました。

「児童文学書評」http://www.hico.jpにて署名用紙は印刷ができます。FAXでも送ることができます。五月九日をめどに署名を集めています。もし、これに賛同してくださる方がいらしたら、ぜひご協力をお願いします。

2008/4/29