アンネの日記 増補新訂版

68 アンネ・フランク 文春文庫 おそらく誰もが知っている有名な本である。私も子ども時代に読んだ。だが、「乙女の密告」を読んで、「果たして私は『アンネの日記』…

空をゆく巨人

18 川内有緒 集英社 「目の見えない白鳥さんとアートを見にいく」以来の川内有緒である。開高健ノンフィクション賞受賞作品。夫が読みながら非常に面白がっていたの…

恋愛列伝 上 

159 齋藤なずな 小学館 副題は「愛と死の近代文学史」である。漫画である。きっかけは「いつか見た青空は」で中野翠が、この本の作者、斎藤なずなの「ダリア」とい…

〈わたし〉を生きる 女たちの肖像

151島崎今日子 紀伊国屋書店 「ジュリーがいた」の島崎今日子である。この人の書くものは安井かずみや森瑤子も読んでいる。一人の人物に取材して書き込む作品は、ど…

ルイズ 父に貰いし名は

144 松下竜一 講談社 「豆腐屋の四季」以来、松下竜一を読みたいと思っていた。この作品は、大杉栄と伊藤野枝の遺児たちの一人、ルイズの評伝である。講談社ノンフ…

文豪、社長になる

106 門井慶喜 文藝春秋 腰の引けたメディアが多い中で、攻める姿勢を崩さないのが文春である。良いことばっかりじゃないが、少なくとも忖度抜きに、得た情報を出そ…

ボタニカ

89 朝井まかて 祥伝社 「牧野富太郎の恋」を読んで、この人なんだかなあ、と思ったことは前にも書いた。だが、この本を読んで、それどころではないぞ、と思った。そ…

田中正造と足尾鉱毒事件を歩く

42 布川了(文) 堀内洋助(写真) 随想舎 某美術館の小口一郎展のチケットを思いがけずに貰ったので(おめでとうございます!あなたはこの展覧会の○○番目の入場…

牧野富太郎の恋

22 長尾 剛 朝日新聞出版 昨年の秋、高知旅行で高知県立牧野植物園へ行った。良い植物園であった。東京の練馬区立牧野記念庭園にも行ったことがある。小さいけれど…