タイムトラベル 世界あちこち旅日記

タイムトラベル 世界あちこち旅日記

149 益田ミリ 毎日新聞出版

益田ミリの旅行記は「ちょっとそこまでひとり旅だれかと旅」以来である。日本中の都道府県を旅したというし、もともと旅好きの人ではある。それにしても、ずいぶん世界中あちこち行っているんだなあ、と改めて感心する。

イタリア、ベルギー、フランス、ハワイ、マレーシア、スペイン、ポーランド、ノルウェー、スウェーデン、シンガポール、カナダ、台湾、韓国、チェコ、イギリス、インドネシア、ブラジル、アメリカ、ドイツ、タイ、デンマーク、フィンランド、エストニア。

行ったことのある国の話は懐かしく楽しいし、行ったことのない国は、やっぱり行ってみたいなあと憧れる。旅日記はいいもんだ。知らない場所、知らない人、知らない食べ物。世界は広いようで狭いようで広いよなー、なんて矛盾したことを思う。いつか動けなくなる日が来るのだから、それまでに、できる限り行ける場所に入ってみたい、とつくづく思う。

ミリさんの国内旅行の話は、魚介が苦手でホテルでコンビニ飯、みたいなシーンが多くてもったいないと思ってしまっていたが、海外では割に頑張っていろんなものを食べているのね。台湾旅行なんて、ほぼ食べ続けている話で、私も食べたくなってしまった。意外だったのが、ダラスの空港のステーキ。そんなに牛肉が好きなわけでもない私が、なぜかすごーくおいしそうだ、と感じてしまった。

旅先のご飯はおいしい、楽しい。そんな気分を満喫できる、そして軽くてあっという間に読める、楽しい旅の一冊だった。