最強伝説黒沢

最強伝説黒沢

2021年7月24日

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「最強伝説黒沢」福本伸行 小学館 1~11巻

 

妻もなく子もなく人望もなく、建設現場からの仕事帰りに、居酒屋で軟骨の唐揚げと白飯を食べるだけが楽しみの中年男黒沢。自分の人生にいろいろなものが欠けていることに気づいてしまった彼が、何かを得ようとしては空回りしていくが、意外な方向から、「最強伝説」に向かっていく・・・・。
 
アメトークという番組で紹介されて興味を持って読んだコミック。最初は、中年男のどうしようもなさに、いたたまれなくなりながら、けれどそれがどこかおかしくて読んでいたのだけれど、いつの間にか、案外感動してしまっている自分に驚く。これって、オヤジ化だなあ。
 
すごく中途半端な終わり方をしているので12巻があるのだとばかり思っていたが、どうやら11巻で尻切れのまま完結しているらしい。「新・最強伝説」が始まっているという噂もあるから、ちょっと探してみよう。
 
惨めで何のとりえもない男に、すごいパワーがあったのさ、というお話なので、現代のお伽話なのかしら。だとしたら、ずいぶん汗臭いお伽話だ。

 

 

2014/3/6