重版出来!

重版出来!

2021年7月24日

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「重版出来!1」松田奈緒子 小学館

 

「じゅうはんしゅったい」と読みます。
本がよく売れて、増刷して、さらに売ることをこう呼ぶんですな。
 
この漫画は、もともとオリンピック目指して柔道に打ち込んでいた主人公が出版社の漫画編集部の現場に入っての活躍する物語です。
 
まだ新人だから、手伝いだけしかしてないけれど、持ち前の運の良さを活かして、良い漫画、素敵な漫画をどうやって世の中の人に知らしめて買ってもらうか、そうして重版出来させるか、というストーリーです。
 
いいものは黙っていても売れる、んじゃなくて、やっぱり本って編集者や営業や本屋さんの熱意があって売れていくものなんだと思います。「本の雑誌」を長年読んでいるとよくわかる。本屋さんが売りたいと思う本、営業の人が頑張ってる本は、やっぱりいつかじわじわと売れていくし、認められる。どんなによくても、誰も押してくれないと、いつまでもくすぶってる本だってある。そういうものです。
 
本好きの私としては、いつの日か本屋の現場に経ってみたいと思っていたし、図書館のカウンターにも座ってみたい、本棚の並びを自分で選んでみたいとも思っていたのに、ああ、この歳になってもまだ、自宅の本棚ひとつ思うままに並べられない・・・まあ、本の刷数と本棚の許容量にギャップがありすぎるのが敗因なんだけど。
 
この本を読んで、娘は、編集の仕事っていいかも、なんてつぶやいてました。いや、テレビで塩大福を見ると塩大福が食べたくなる人だから、あてにはならないんだけどさ。
 
 
追記 1/21 二巻読了

2014/1/9