「やあ!出会えたね ダンゴムシ」 文・写真 今森光
科学絵本。
表紙がね、表紙の写真が、とてもいいんですよ。
丸っこくなったダンゴムシに光が当たって、つやつやして、綺麗なの。これを綺麗と思わない人は、読まないほうがいいかも。全編、ダンゴムシの写真ですから。怖い、気持ち悪い、と思う人はやめて。
二歳の息子が、口にダンゴムシを入れてモグモグやってる話から始まります。わはは。そこで、嬉しくなっちゃうこの作者、私、好き。うちのおちびも、昔、ポケットにダンゴムシ大量に入れて帰ってきたもんなー。
文章がいいです。ダンゴムシへの親しみと尊敬(?)にあふれている。愛情って言えばいいのか。
ダンゴムシの脚、顔、おちょぼ口。
脱皮する写真は素晴らしい。とても綺麗なの。脱皮した皮は食べちゃうって知ってた?
ダンゴムシが丸くなるところの連続写真。
ダンゴムシの赤ちゃんの出産。
小さな庭は、彼らにとって広い広い世界。
ダンゴムシをただ追っているだけで、この人がどういう人なのか、信頼できるのか、誠実な人なのか、どんな風に生きているのか、ちゃんと伝わってしまうものだなあ、と思いました。
背表紙も美しい。
小さくて透き通っていても、丸くなる、ダンゴムシ。
2011/2/8