ムンバイなう2

ムンバイなう2

2021年7月24日

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「ムンバイなう2」U-zhaan スペースシャワーブックス

最近、タモリが面白い。いや、前から面白かったのだけど、「いいとも!」終了後ののびのびした様子が実にいい。「タモリ倶楽部」はずーっと昔からファンだったけれど、最近の「ヨルタモリ」も「ブラタモリ」も、好きなことだけをやってる感があふれている。どんどんタモリのディープな世界が広がっている。

そんな「ヨルタモリ」の酒場の隅でひっそりと酒を飲みながら、たまにタブラという不思議なインドの打楽器を叩いているのがこの本の著者、U-zhaanである。怪しげな髪型の国籍不明の男性だが、れっきとした日本人だ。

U-zhaanはたまにインドに修行に行く。国内にはタブラの師匠がいないからね。そのインド滞在中のつぶやきを集めたものが、この本だ。これ、二巻めだったのね。夫が借りてきた本を、ホイっと手に取って読んじゃったので気づかなかったけど。

2日に楽器が出来上がる、とタブラ屋が言っていたのだけれど、不安なので取りに行く前にいちおう確認の電話をした。「順調だ、5日までには間に合うぞ」と言っている。全然間に合っていない。

「お前の楽器、5日までには完成する」とタブラ屋から言われていたので、何時ごろ取りに行けばいいか確認の電話をしてみた。「夕方くらいに来るといいよ。ただし、今日は楽器はできあがらないけど」と言っている。意味がわからない。

靴屋が「これ、最初はすごく硬いけどすぐになじんでとても履きやすくなるタイプの靴だから」と勧めるので、ためしに一足買ってみた。いたいのを我慢して履き、ようやく靴ずれがしなくなった頃にその靴は壊れた。
                (引用は「ムンバイなう2」より)

まあ、こんな感じだ。この人、タブラを演奏しているからといって、インドが大好きというわけでも、インドにいると落ち着いちゃって、というわけでもないらしい。とはいいながら、何度でもインドに行く。行けば1日平均1.86カレーを食べる。(彼は基本、一日二食の人なので、ほぼカレーしか食べていない。)カレーばかり食べていると、だんだん、富士そばに行きたくなるんだそうだ。

先日は、「題名のない音楽会」に、阿川佐和子の推薦で出演していた。結構な音楽家なのだなあ。

2015/7/1