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「食う寝る遊ぶ小屋暮らし」中村好文 PHP研究所
かなり前に夫が購入した本。未読本の山を崩そうキャンペーンで読み始めたら面白くてあっという間に読んでしまいました。
子どもの頃、だれでも一度は基地づくり遊びをしたことがあるんじゃないかな。私が子供の頃はまだ草っぱらがそこら辺にあって、ぼうぼうに茂った雑草の影に秘密の場所を作り上げて仲間内でひっそり過ごすのが楽しくてならなかった。
中村好文さんの小屋は、そんな秘密基地よりずっと本格的だけど、テイストはそれにちょっと近いかも。「電線や電話線、水道管やガス管などの便利な『文明の命綱』で繋ぐのはやめ」（「食う寝る遊ぶ小屋暮らし」より引用）て、いろんな工夫をこらした小さな小さな小屋だ。雨水利用の工夫や、いかにも美味しいものが作れそうな七輪レンジ、こもったら二度と出たくなくなるようなお風呂兼用書斎権用寝室的小屋。不便かもしれないけど、住んだら面白そう、気持よさそうと感じる。
そんな場所で自家製ハムまで作っちゃって、それがまた美味しそうなの。いいなあ。
この本を作り終える頃に、3.11の震災が来て、線と管に繋がっていない住宅が「暮らしに密着した問題に対してできることでもあった」という発見は、これからの私たちの暮らしに対してひとつの提案にもなっているみたいだ。
小屋の見取り図など、絵が楽しくて、ずーっと眺めていたくなる。
2013/8/27