北欧旅行記 その4

北欧旅行記 その4

2023年8月8日

「ベルゲンへ行ったらフロイエン山には必ず登りましょう」と「地球の歩き方」に書いてあった。そうかそうかと朝からフロイエン山のケーブルカー乗り場を目指す。が、乗り場のはずの場所にはちっちゃい建物があるだけで、ケーブルカーなんてどこにもない。どうなってるんだ?と迷っていたら「Can I help you?」と教科書通りの問いかけをしてくださった地元のおば様。「ケーブルカー乗り場、どこ?」と下手な英語で尋ねると、にっこり笑って「ここよ。ドアを開けて、中に入るとチケットが買えるわ」ですって。なんと親切なお方。私、こんな風に他人に親切にしてあげたことがあったっけ?と反省する。で、中に入るとチケットの自動販売機があって、階段を上るとケーブルカーが止まっている。地下鉄状態なので、外からじゃわからなかったのね。遠足に行くのか、小さな子どもたちが先に乗りこんでいた。

フロイエン山は中腹まで立派な住宅が立ち並ぶ生活の場でもある。いくつかの中途駅を経て、頂上に上ると素晴らしい眺望が待っていた。

ここから山道を下っていく。途中で散歩中の地元の人とすれ違う。「My old friend walks slowly!」と言いながら笑うので何かと思ったら、坂道を、年取った犬がハアハアいいながら登ってきていた。それにしても、気持ちのいい道だ。森が苔むして、なんだか日本っぽい。

麓近くまでくると噴水がある。美しい。

ちょっとした街角がいい感じ。

さっき乗ったケーブルカー乗り場まで降りてきたら、観光客が並んでいる。早めに乗っておいてよかった。それにしても、これ、ケーブルカー乗り場には見えないよね?

さて、次は入江の突端のホーコン王の館とローゼンクランツの塔へ行く。13世紀中ごろに建てられた石造りの館と、16世紀に造られた要塞。中は薄暗くて螺旋階段がちょっと怖い。窓からは海が見渡せた。

今度は港を離れて街の中へと歩く。途中にあった教会がなかなか渋い。

ストックホルムでも不思議な壁画を見たが、この町にもこんな壁画があった。トロルの絵かしら。

ランチを取る場所が見つからなくて、図書館の中のカフェでサンドイッチを食べる。メニューがよくわからないと言ったら店員さんがとても丁寧に説明してくれてありがたかった。私、こんな風に他人に親切にしてあげたことがあったっけ?とまたしても反省する。それから、「コーデ」と呼ばれる四つの美術館を見て回り、街の中心街を通ってホテルへ戻る。朝登ったフロイエン山が町からきれいに見える。

町の中心地は、港とはまた違った趣だった。ベルゲン観光はこれで終わり。明日は、オスロに向かう。

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