奥日光旅行記

2021年7月24日

湯滝を離れて、滝の水が流れこむ湯川沿いに歩きます。おお、ガリレオ先生の川だわ。

川沿いにまだ新しい木道が続いています。すごく整備されていて歩きやすいけれど、なんだか管理されすぎてる気もしなくもありません。どなたかやんごとなき筋のお方でも来訪された後かしら。

木道の周囲にはきれいな白い花をつけた木がたくさん。近くを歩いていたおばちゃんたちの会話を聞きかじったところによると、どうやら「ズミ」という木のようです。

道は戦場ヶ原に入ります。「戦場ヶ原って、むかし、ここで何か戦いとかあったっけ?」と夫。いやいや、歴史上ここでの戦いというのは聞いたことがないわ。なんだかものすごい昔にここでムカデが戦ったとか、神話の世界の話みたい。私もよく知らないんですけどね。

湿原が広がる向こうには、男体山が美しく見えます。

しっかりした木道がずっと続きます。時々、木道整備のための材木が積まれている場所や、作業員のテントなども。どうやらラムサール条約湿地に指定されて、湿原の整備が大規模に行われているようです。確かに歩きやすいし、木道があれば他の場所を荒らさずにすみますからね。でも、人工的な感覚も出てきて、いいんだか悪いんだか、とちょっと思ってしまいます。

最初はバスに乗れる赤沼茶屋方面に抜ける予定でしたが、まだ元気が残っているので石楠花橋の分岐点から竜頭の滝を目指します。竜頭の滝は、湯滝と並んで私の大好きな滝。頑張って歩き続けていると、おお、竜頭の滝が始まります。

始まります、と言ったのは、滝の横道をずっと歩いて行けるからです。学生時代は歩くのが大変なガタガタ道だったのに、今や公園のようにきれいに整備されて、あらまあ、ハイヒールのお姉ちゃんまで歩いています。時代って変わるわねえ。

滝の終点には竜頭茶屋という小さなお店があって、そこでお団子とお茶をいただきます。滝を眺めながらのお茶は美味しい。紅葉の頃に来たら、きっときれいでしょうねえ。

さて、そこからはもうバスに乗って宿に向かいましょう、と思ったのだけど、バスは行ってしまったばかり。後40分近く待つらしいので、歩くことにしました。これが大失敗。

バスだとあっという間に着くはずの中禅寺湖の遠いこと。そして、中禅寺湖ボートハウスからバス停ならひと駅のはずの宿が、いつまで歩いても見えてこない。ボートハウスからは、湖畔を歩きましたが、それはそれでボコボコのつかれる道。それにしても、人気が全然なくて、中禅寺湖って、こんなだったっけ?と不思議になります。日曜日の夕方だから、観光客は帰ったんだろう、と夫は言うけれど、それにしても人が少ない。

やっと本日のお宿が見えました。やれやれ。

2013/6/27