明日の記憶

明日の記憶

2021年7月24日

54               「明日の記憶」 荻原浩 光文社

映画化されたらしいですね。主人公は渡辺謙さん、奥さんが樋口可南子さんで。うーん。これは、もしかしたら、映画を見たほうが良かったかも。

高校代理店に勤める50歳の主人公が若年性アルツハイマーにかかった物語。自分の父親もアルツハイマーだったので、どんなふうに病状が進んでいくか、自分で分かっているのね。それが、つらい。

バリバリ働いている部長さんだけに、病状が進むに連れて、どんどん仕事に支障が出て、家族にもめいわくをかけていく。それを防ごうと、必死になって、メモを取り、記録し、頑張るんだけど・・・。

失われていく記憶を止めようと日記を付けるのは、「アルジャーノンに花束を」風だし、メモを大量に作って身につけるのは「博士の愛した数式」に近い。・・・て読んじゃうのは、いじわるなのかしら。

それでも、自分の病気と向き合って、自分を追い詰めていく経過は、胸に迫った、読んでいて辛かった。

映画を見たい。きっといい映画なんだろうと思った。

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ところで。
昨日見た「IPPONグランプリ」は素晴らしかった。
「M-1グランプリ」亡き後、一体何を楽しみに生きていけばいいのかしらんと、ちょっと本気で思ってしまったほど、がっかりしていたのだけれど、そうか、これがあったのか、と元気が出た。

NHK「着信御礼!ケータイ大喜利」はレベルが高くて、本物の芸人さんが投稿しても、全然採用してもらえない、とよく言われているけれど、「IPPONグランプリ」は、その遥か上を行くね。やっぱり頂点を極めているプロの芸人さんは只者じゃない、ということを見せつけてくれる。才能と才能が、ガチでぶつかり合うのって、すごい。出される解も、なにかひとつ、突き抜けている。

我がJさまは、残念ながら、決勝でバカリズムに負けてしまったけれど、バカリズム、すごいもんなあ、認めるしか無い。あの人は、R-1グランプリでは、ついに優勝できなかったけど、それが不思議なくらいだ。あの才能は、稀有なものがある。一瞬で生み出される笑い。凄まじい爆発力だ。笑いながら、打ちのめされる。息を飲む。

秋にもまた開催するって。今から楽しみ。Jさまも、精進して、次回は是非優勝していただきたい。

・・・・ところで、昨日の「着信御礼!ケータイ大喜利」で、実は私も、ついにオーギリーガーの仲間入りを果たしたんざんすの。アンテナは二本だったんだけどね。ここ数年、新年の誓いはいつも「今年こそはオーギリーガーになる!」だった。ついに、ついに、夢がかなったのさ。

2011/6/12