昭和の店に惹かれる理由

昭和の店に惹かれる理由

2021年7月24日

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「昭和の店に惹かれる理由」井川直子 ミシマ社

 

過去から静かに受け継がれ、世代から世代へとつながれてきた昭和の仕事が残されている昭和の店。とんかつ、居酒屋、寿司屋、おでん屋、餃子屋、焼き鳥屋、天ぷら屋、喫茶店、バー・・・・。作者が昭和の色濃く残す店をめぐり、味わい、インタビューした記録。
 
登場するお店はどこも行ってみたくなる。スヰートポーヅという餃子屋は、先代がやっていらした頃に、食べに行ったことがあった。神保町の寿司屋「鶴八」は食べに行ったことはないが、先代の本を読んでいるし、ドラマ化されたものも見た。だから、馴染みがあると言えばある。
 
誠実に、お客さんのことだけを考え、丁寧な仕事をするお店が、結局は生き残る。流行に乗った店は、出来ては消え、出来ては消えて行くけれどね。
 
何度も通いたくなる店って、なかなか見つからない。そういう店をいくつ持っているかで、人生の豊かさはたしかに変わる気がする。

2017/11/9