詩歌川百景1

詩歌川百景1

2021年7月24日

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「詩歌川百景 1」吉田秋生 小学館

「海街diary」が終わってしまって、なんだか気が抜けていたが、そうか、こんな物語が始まっていたのか!

新しい家のそばには、ありがたいことに、というか、恐ろしいことに、大きな書店があって、コミックス専門フロアもある。リアル書店を大事にしたいので、そこで買った。ついでに「プリニウス」の新刊も買ったので、その内そのことも書く。

「海街diary」のすずちゃんの異母兄弟、鰍沢温泉に住む和樹が主人公。実の父、継父、養父の三人に育てられた。今は、温泉宿の湯守の見習いである。彼の周囲の人間模様が丁寧に描かれている。すでに、いくつかのテーマが浮き彫りになっていて、これはこれから大変そうだぞ、とひしひしと伝わってくる。これまた、十年かかる壮大なドラマになりそうだわ。

それにしても、丁寧に描かれた人物一人ひとりが魅力的である。映画を見ているみたいだ、と思う。吉田秋生の漫画はいつも面白い、深い、引き込まれる。これからが楽しみだ。

2020/10/20