カウントダウン

カウントダウン

2021年7月24日

「カウントダウン」   山本文緒 光文社  17

漫才師になるのが夢男子高校生が主人公だと聞いて、借りてきた。まだ目を通す前に、おちびが「読む本がなーい!!」と騒いでいるので、これなんか、どう?と渡してしまった。そうしたら、読んでいて、いきなり大声で「ねえ、コン◯ームって、なに?」と聞く。ええええ?と、本を見せてもらったら、確かに、序盤に、その言葉が。うーむ。そうか、おちびには、まだちょっと早かったのかねえ、とそのまんま、本を受け取って、おちびも、特に不満を述べることもなく、その場は終結してしまった。・・・よかったのか、これで?夫が後から、「しかし、おちびは、まだコン◯ームの何たるかも知らんのかね。」とつぶやいた。うーむ、親が、しっかり教えるべきか?

なんて問題を、最初に我が家にもたらしてしまったこの本。読んでいて、なんか古いような・・と思っていたら、案の定、1991年コバルト文庫「シェイクダンスを踊れ」の改訂です、と最後に書いてあった。えー、そうだったのか。

中学生頃に、何冊かコバルト文庫を読んだ覚えがある。面白いじゃん、と思いながら、後が続かなかったのは、いま思えばなるほど、なのである。この本もそうなのだけれど、そんなのあり?と思うほどに次々に展開するストーリー、少年と少女の淡い恋、性的な興味も適度に満たしつつ、決して深みにははまり込まず、ハラハラはするけれど、最後はハッピーエンド。思春期の子の欲しがってるものが適度に盛り合わせられている。それでも、さすがに山本文緒さんだから、大人の私もちゃんと読ませてくれたけれど。

だけど、もうこの年になると、こういうお子様ランチは飽きるなー、と思ってしまった。せっかく山本文緒を読むならば、次回はもう少し、ガッツリと行きたい。

2011/4/19