ファティマ 辻公園のアルジェリア女たち

173 レイラ・セバール 水声社 パリ郊外の団地で暮らすアルジェリア移民女性たちが辻公園に集まってはおしゃべりに興じる。のんきな井戸端会議…というよりは、ひど…

女の子は本当にピンクが好きなのか

102 堀越英美 河出書房 うちの娘はピンクが嫌いだった。私服の幼稚園に通っていたので、着るものには苦労した。なぜかいただき物の衣類はピンクが多い。そして、彼…

汝、星のごとく

100 凪良ゆう 講談社 「流浪の月」以来の凪良ゆう。「流浪の月」で本屋大賞を受賞したと思ったけど、本作も本屋大賞受賞…ということは、二回とったのか。なんかす…

裸足で逃げる

38 上間陽子 太田出版 「言葉を失ったあとで」の上間陽子である。この人の仕事はしっかり読まなければと思っていた。だが、これを読むのはつらかった。そんなに厚い…

言葉を失ったあとで

31 信田さよ子 上間陽子 筑摩書房 信田さよ子も上間陽子も、私が心から信頼する人である。信田氏はアディクション、ADの第一人者である。私は様々なことを彼女の…

小説家の一日

7 井上荒野 文芸春秋 「生皮」以来の井上荒野。しゃれた表紙だわ。翻訳作品みたい。短編が十個入っていて、それぞれに面白い。ありふれたシチュエーションのようで、…

燕は戻ってこない

143 桐野夏生 集英社 どんな内容なのか全く知らずに、桐野夏生だというだけで借りてしまった。代理母の話だったのね。 代理出産に関しては、海堂尊の「ジーン・ワ…

余命一年、男をかう

119 吉川トリコ 講談社 吉川トリコは三年くらい前に「マリーアントワネットの日記Rose」を読んでいる。蓮っ葉でぶっちゃけ型のマリー・アントワネットが面白く…

生皮 あるセクシャルハラスメントの光景

104 井上荒野 朝日新聞出版 とある小説講座の講師と教え子との関係を中心に、いくつかのセクハラの関係性を描いている。読み始めはつらすぎて、何度もページを閉じ…