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「こげぱん三都ぶらり旅日記
~大阪・神戸編~」 たかはし みき
こげぱんというキャラクターはなんとなく知っていたが、何の興味もなかった。図書館の旅の本コーナーで、京都関連の本を探していて、偶然、目があっちゃったのだ、この本と。真っ白い空洞の目がちょっと怖いこげぱんくんには何のシンパシーも感じなかったが、パラパラとめくると現れる、数々の食べ物のイラストには、おおっ、と感じ入ってしまった。この人、美味しいものを、美味しそうに描けるのね。
二度目の関西生活も、三年経とうとしている昨今、そろそろまたどこかへ飛ばされることを見越して、あちこち歩き回っている私たち。なんといっても、関西は、食べ物が美味しいのよ。なんでもないお店に、驚くような美味が眠っている。何度、感嘆したかしれやしない。
こげぱんの作者、たかはしみきさんは、本業(?)のパンはもちろんのこと、B級グルメから、鍋から、中華、イタリアン、スイス料理、ロシア料理と食べて回る。もちろん、ケーキなどのスイーツも見落とさない。
この人、食べるのが本当に好きなんだなあ、と読んでいてわかる。食べ物の愛にあふれたイラスト、コメント。どれも本当に美味しそうなんだもの。
関西、とりわけ神戸あたりは、パンとスイーツのレベルは相当高い。街の普通のお店にふらっと入っても、びっくりするくらいおいしい物を、当たり前に普通の値段で売っている。・・と知っている私でも、この本を読んでいて、舌なめずりしてしまう。
ああ、まだ神戸のパン屋さんを食べ尽くしていなかったわ。ご近所においしいパン屋があるので、油断しておった。ここにいる間に、ちゃんと調査せねば。・・・って、だれに向かって言ってるんだ、私。
2011/12/26