デッドライン

デッドライン

2021年7月24日

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「デッドライン」千葉雅也 新潮社

 

一体どういう経緯で予約を入れたのか覚えがないし、読んでもそれを思い出せなかった本。第41回野間文芸新人賞受賞、気鋭の哲学者の初小説なんだそうだが。
 
主人公は哲学を大学院で学んでいる学生であり、ゲイである。卒論の担当教授を含む学友との学習、討論と、ゲイの集まる酒場やハッテン場の情景。ゲイであることを隠さないことによる家族との軋轢。学生にしては贅沢なマンション、自家用車。そして、最後に唐突に起きる父親の破産。
 
文学・・・・なんだと思うが、私にはよくわからない。だから何?と、実は思ってしまった。自分の内側にある女性性を見つめる心理も、能町みね子さんのほうがよほどわかりやすく書いたけどなあ、なんて思ってしまった。恵まれた金持ちのお坊ちゃんの話みたいに思ってしまって。
 
作者が読んだらがっかりするような感想しか持てなくて、申し訳ない。

2020/5/3