世界一周ひとりメシinJAPAN

世界一周ひとりメシinJAPAN

2021年7月24日

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「世界一周ひとりメシinJAPAN」イシコ 幻冬舎文庫

どうやらこの本の前に「inJAPAN」じゃないバージョンのひとりメシ本があるらしい。この本は、ほんとうに世界を一周するんじゃなく、日本を一歩も出ないで世界中の料理を食べに行った話がまとめてある。食べたのは、タイ、イラン、ドイツ、エジプト、ミャンマー、ナイジェリア、スリランカ、スウェーデン、スロヴェニア、トルコ、ウイグル、インド、バングラデシュ、ロシア、カンボジア、韓国、モンゴル、ドミニカ、ブラジル。うーむ、結構世界一周してるなあ。

基本的に、その国の人が来日して開いている料理店ばかりを訪ねている。いつ頃から店をやっているのか、なぜ日本に来たのか、を必ず尋ねている。長い人も、短い人もいる。いろいろだ。お店を開くに至るまでに結構なドラマがあったりして、なかなか興味深い。

作者は結構な人見知り、場所見知りなので、なかなか質問できなくてもじもじしたりしている、その割に、かなり勇気がいりそうな料理でも果敢に食べている。たくさん料理写真が載っているのだが、これは・・・と思うようなものも、いくつかはある。がんばってるなー。

どんな味かとか美味しいとかまずいとかはほとんど書いていない。彼の興味はあくまでも店主だったり店員だったり店の経緯だったりする。だから、おっ、うまそー、とかは読んでいてもあんまり思わない。面白そう、とは思うんだけどね。風景と、人との交流が全てなのだ。そういう旅なんだろうなあ、と思う。あら、これって宮田珠己と話が重なるかしら。

この本に触発されて、高田馬場にあるミャンマー料理店の前までは行ってみたのだけれど、なんだか油っこそうな気がして、おばちゃんには無理かも、とやめてしまった。勇気がなくてごめん。もっとおなかすいてるときに再チャレンジするわ。

2015/1/13